しっかり寝たはずなのに、朝すっきりしない。
日中に眠気が残る、頭が重い。
そんなとき、私たちはつい「睡眠時間が足りないのだろう」と考えます。
けれど眠りの質を左右しているのは、長さだけではありません。
眠っているあいだも、私たちは呼吸を続けています。
その静かな時間に、どれだけの酸素が体に届いているか。
そこにも目を向けてみる価値があります。
眠っているあいだの身体
睡眠中、体は休んでいるようでいて、実はとても忙しく働いています。
傷ついた細胞を修復し、日中に得た情報を脳の中で整理し、翌日に向けてエネルギーを蓄える。
その一つひとつに、酸素が使われています。
眠りは、身体が自分自身を整えなおす時間。
そのための材料として、酸素は欠かせません。
呼吸が浅いまま眠ると
眠りに入るとき、本来なら副交感神経が優位になり、呼吸はゆっくりと深くなっていきます。
けれど日中の緊張が残っていたり、寝る直前まで頭を使っていたりすると、その切り替えがうまくいきません。
浅い呼吸のまま眠りに入り、体に届く酸素の量も少なくなります。
すると、深い眠りに入りきれない時間が増えていきます。
寝ているのに疲れが取れない。
その背景に、こうした状態が隠れていることがあります。
寝る前の、ひと呼吸
眠りの質を整えるために、まずできることがあります。
布団に入ったら、目を閉じてゆっくりと息を吐く。
吸う時間よりも吐く時間を長くすることを、数回くり返す。
それだけで、体は休息のほうへ傾いていきます。
呼吸に意識を向けているあいだは、考えごとから離れていられるという効果もあります。
また、寝室の空気を入れかえておくこと。
枕の高さを見直して、気道が狭くならない姿勢をつくること。
そうした小さな工夫も、夜のあいだの呼吸を助けてくれます。
明日の自分をつくる時間
睡眠は、一日の終わりであると同時に、翌日のはじまりを準備する時間でもあります。
その静かな数時間のあいだに、酸素は全身をめぐり、体を整えつづけています。
眠る前に、ひと呼吸。
その小さな習慣が、朝の目覚めを少しずつ変えていきます。
