階段をのぼったあと、以前より息が整うまでに時間がかかる。
長く話していると、途中で息継ぎが増える。
年齢を重ねるなかで、そんな変化を感じることがあります。
呼吸もまた、身体の他の部分と同じように、少しずつ姿を変えていきます。
姿勢が、呼吸を決めている
年齢とともに、背中は少しずつ丸くなりやすくなります。
体幹を支える筋肉がゆるみ、背骨のカーブが深くなる。
すると胸まわりが前に閉じ、肺がふくらむための空間が狭くなっていきます。
呼吸で大きく働く横隔膜も、まわりの筋肉の力が落ちれば、動く幅が小さくなります。
つまり呼吸の変化は、肺そのものだけの話ではありません。
身体全体の姿勢と、深くつながっています。
肺そのものの、ゆるやかな変化
肺には、風船のようにふくらんで元に戻る弾力があります。
この弾力は、年齢とともにゆるやかに変化していきます。
また、胸まわりの関節や肋骨の動きも、少しずつかたくなっていきます。
大きく吸い込み、しっかり吐ききるという動きが、以前より控えめになります。
息を吐ききれずに残る空気が増えると、次に吸える新しい空気も減ります。
これが、疲れやすさとして感じられることがあります。
動く量が減るということ
もうひとつ見落とされがちなのが、日常の活動量です。
早歩きをする機会が減り、階段を使う場面が少なくなる。
すると、大きく呼吸をする機会そのものが減っていきます。
呼吸に使われる筋肉も、年齢と共に弱くなって働きが鈍っていきます。
そしてまた動くのが億劫になる。
気づかないうちに、その循環に入ってしまうことがあります。
年齢に合わせて、整えていく
変化そのものは、自然なことです。
止めることはできませんが、ゆるやかにしていくことはできます。
以前よりも呼吸を深くすることに意識を向ける。
長時間、椅子に座りっぱなしではなく、こまめに立って動くことも同時に意識する。
少しの時間、歩く癖をつける。
激しい運動である必要はありません。
散歩や体操など、無理なく続けられるもので十分です。
呼吸は、いくつになっても整えていけるものです。
その積み重ねが、5年後、10年後の身体の状態をゆるやかにしていきます。
