しっかり寝たはずなのに、朝すっきりしない。
日中、強い眠気に襲われる。
そんな日が続くとき、原因が睡眠時間の長さではなく、眠っているあいだの呼吸にある場合があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が繰り返し止まる状態のことです。
眠っている間に、呼吸が止まる
眠りに入ると、のどのまわりの筋肉がゆるみます。
このとき空気の通り道が狭くなり、ふさがってしまうことがあります。
呼吸が止まると、体は酸素が足りない状態になります。
すると脳が危険を察知して、眠りを浅くしてまで呼吸を再開させます。
これが、一晩のうちに何十回も繰り返される。
本人は覚えていませんが、体は何度も起こされているのと同じ状態です。
自覚しにくい、という難しさ
SASのやっかいな点は、本人が気づきにくいことです。
呼吸が止まっているのは眠っているあいだ。
目が覚めたときには、その記憶は残っていません。
大きないびき、寝ているときに息が止まる、何度もトイレに起きる。
こうしたサインは、多くの場合まわりの人のほうが先に気づきます。
「年齢のせい」「疲れているだけ」で片づけてしまい、そのまま年月が過ぎてしまうことも少なくないようです。
酸素が足りない夜が続くと
睡眠は、体を休ませ、整えるための時間です。
その時間に酸素が十分に届かないと、心臓や血管には負担がかかり続けます。
脳も休みきれないため、日中の集中力や気分にも影響が出てきます。
一晩だけなら、体は耐えられます。
けれど、それが何年も続いた場合の影響は決して小さくありません。
気づくことが、はじめの一歩
思い当たることがあれば、まず専門の医療機関に相談することが確実です。
検査によって、眠っているあいだの呼吸や酸素の状態を知ることができます。
横向きで眠る、就寝前のアルコールを控える、適正な体重を保つ。
日々の工夫で、負担を軽くできる場合もあります。
呼吸は、起きているあいだだけのものではありません。
眠っている時間も、ずっと続いています。
朝の目覚めが重い日が続くようなら、それは体からの小さな知らせかもしれません。
